第7章 memories
ッテェ
椿チャンってば
ホント暴力的…
しっかし、
あいつ、ねえ。
裕太だっけか?
椿ちゃんも物好きだこと。
フッ。
まあ、俺が振り向かせるから別にいいけどな。
なんて、さっきのプラス思考は何処へやら。
腹が立って仕方がねえ。
「なーにが裕太くんCD貸してくれたんだ〜♡だよ。惚気なら夜久にでも聞いてもらえ。」
「なっ!惚気じゃないし!CDの音楽をどうやって入れたらいいか分かんないから聞きに来たんじゃん!!!」
「そんなの研磨に聞けよ。研磨の方が俺より分んだろ。」
「もういい!研磨のとこ行ってくる!!バーーーーーカ!」
あーあついに怒っちゃったよ、椿サン。
怒るとすぐバカって言うよな。
俺、お前より勉強出来るけど?とか言ったら鳩尾にくらうから辞めとこ。
どう考えても
あの暴力的な椿チャンと…名前なんだっけ。
まあ、その何某と馬が合うこともないだろうから
遠い未来に期待しとくか。
しょーがねえ。
椿怒らせたままだとメンドーだから
購買でお菓子でも買って許してもらうか。
何がいいかねえ。
ポッキーか?クッキーもいいな。
あー、ポッキーにしよ。
ポッキーゲームっつって照れてる顔が見てえ。
笑いを堪えながら俺は購買に向かった。
自分と椿のことしか考えてなかったから
その裕太ってやつが椿のことをどう思ってるかなんて考えもしないで
お気楽なもんダネ。
俺は椿の言う通りバカなのかもしれねえな。
気楽に菓子選んでる俺に言ってやりたいね、
自分しか見えてねえような奴は
椿の隣に立つ資格はない。ってな。