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【HQ】虹色の青春

第7章 memories






「ねえー、聞いてんの!?」


「あー、聞いてる聞いてる。」


「嘘つき!聞いてないくせにー!相談乗ってくれるって言ったじゃん!!」


「あー、言ったかも知んねえ。」


「かも、じゃなくて言ったの!」



あーあ、なんで貴重な昼休みに好きな女の相談なんか聞かなきゃいけねえんだか。



「でね!裕太くんに私もそのバンド興味あるって言ったら今度CD貸してくれるって!!」



椿は裕太ってやつに惚れてんだとよ。

誰だよ、そいつ。
あー、イライラする。




「へー。よかったじゃん。お前そんなバンド興味あったっけ?」


「いや、無い。」


「即答かよ。あー、好きな人のためにその人の好みを知りた〜い♡って感じ?」


「そーよ。なんか悪い?」


「いや、別に。」





ほんとイラつく。















俺は幼馴染の椿のことが好きで、

それも結構前から、




んで
最近好きな人ができた、
なんて照れながら話された日には

もうイライラしっぱなしで
部活で強打のスパイク決めまくってた。



イライラをボールにあててるのがバレて
夜久に滅茶苦茶怒られたけど、





強がって相談乗ってやるよ。
なんて言ったのが間違いだった…




相談が惚気にしか聞こえなくて腹立つ。






まあ、でもいつか俺を見てくれんじゃねえかなと思ってる。
こいつのこと誰よりもわかってるつもりだし、




























は?まじ、かよ。




「は?お前の好きな奴ってアイツなの?」


「声がでかい!!バカ!!!」


ベシッ



イッテェ。こいつ叩きやがった。




いや、だってよ。
椿の好きな奴が誰かと思ったら…

アレデスカ?


言っちゃ悪りぃが
暗そうって言うか、友達少なそうって言うか
眼鏡と長めの髪で周囲から遠ざかってるようなアレ!?



嘘だろ。

俺のがよっぽどいい男…


ベシッ!!


「イッテェ!なんで叩くんだよ!?」


「なんか失礼なこと考えたでしょ。」


「え?あー、まあ、な。」


「分かってるわよ。黒が言いたいことは。


でも、中身はすっごくいい人なの!!」


「へえーーーーー。」


「バカ!!!」






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