第3章 rainy
帰り道。私は及川さんと岩ちゃんと一緒に帰った。
今日はいつもみたいに会話はしなかった。
2人とも何かを考えているようで無言で帰った。
でもその無言は居心地が悪いものじゃなかった。
それはきっとこの3人がそれほどお互いのことを知っているから。
でも、なんだか気になったので聞いてみることにした。
「ねえ、2人とも喧嘩してんの??」
「は?」
「え?」
2人の反応は似たようなものだった。
それを見て少し安心した。
「いや、ずっと黙ってるから喧嘩でもしてんのかなー?って。」
「いやいや、そんなことないよ!」
「まあ、ムカつくことはあるけどな。」
「え⁉︎岩ちゃん⁉︎」
いつも通り。
やっぱり2人はこうでなくちゃ。
ね。
「あ!椿ちゃんお菓子家に帰ってから食べるね!」
「あ!ほんと⁉︎ありがと!」
やっぱりそう言ってもらえるとうれしい。
岩ちゃんはまだ何か考えているようだった。
眉間にしわを寄せながら。
あまり聞いちゃうと失礼かなっと思ったから
なにも聞かなかった。