第1章 cloudy
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気づけば朝になっていて
もうこんな時間か。
と携帯のロック画面で時間を確認する。
ただいまの時刻は8時
今日はなぜだか忘れたけど予定は何もなかったはず。
大学もバイトも。
するとそこに
誰かからメッセージが届いていることに気づく。
(今日の午後、会えないか?)
まさかと思って送り主を見ると
"クロ"
なんで?とは思わなかった。
それよりも会いたい気持ちの方が大きかった。
だから、急いで着替えてメイクもして
できるだけ可愛い格好で会いに行った。
近くのカフェにいるらしく
そこに向かう。
するとやっぱりあの後ろ姿で
思わずかっこいいな〜なんて思ってしまう。
「お、来たか。久しぶりだな。」
「‥‥そうだね。」
「急で悪かった。」
「いや、大丈夫だよ。」
なんだか目を合わせにくくて窓の外ばかり見てしまう。
クロは何も言わなくて
視線を感じたから少しだけクロの方を見る。
「ん?どうした?」
「いや、クロがボーとしてたから。」
「ああ、‥‥椿髪伸びたな。と思って。」
「あ、うん。ずっと伸ばしてたから‥‥ 。クロは‥‥変わらないね。」
「そうか?」
「うん。」
2人で話せて嬉しいような、そうじゃないような。
気になっていたことを
思い切って聞いてみた。
「彼女とはどう?私なんかと一緒にいたらマズイんじゃない?」
すると、クロは少し寂しそうに
「ああ、別れたんだ。」
「え?」
「実は振られたんだ。他に好きな奴ができたってな。」
クロが振られるなんてあり得ないって思ったけど
よくよく考えたらクロの彼女も
かなりのハイスペックだったことを思い出した。
「それで、誰か紹介してーってこと?」
少しからかってみた。
するとクロは
「じゃあ、セクシーなお姉さんがいい。」
全く相変わらずなやつだ‥。