第1章 cloudy
「ただいま〜」
一人暮らしの私の部屋は寂しそうだった。
物が少ない訳ではないし、
今ではこの感じも慣れたけど、
なんか‥‥ ね。
バイト帰りに友達と会ったり
最近できたカフェに行ったりしていたら
いつの間にか日が沈み
陽が当たらなくなった部屋は余計に寂しさを感じて
私はすぐに電気をつけた。
「はあ‥‥ 。」
私のため息の理由はある男からの告白だ。
告白されたら普通は嬉しいと思う。
その人のことが相当嫌いじゃなければ、
でも今回は最悪だった。
あまり話したことはなかったけど
告白されて嬉しかった。
でも、、、でも、、、でも!!!!
友達に聞けば
1週間前にも違う子に告白してたよ。
なんて言うから、さすがに引いた。
他の子に聞けば、
3日前にもまた違う子に告白して振られたらしい。
正直イラっとして
本人に直接言った。
女の子なら誰でもいいの⁉︎って
そしたらなんとあいつは
「え、だって河野さん顔タイプだったから。」
さらに
顔がタイプだったらだれでもいいわけ⁉︎
って言ったら
「いや、そんなことは‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。」
否定しないの⁉︎
信じられない!
もちろんその後秒で断ったけど、
あーーーもう!
なんなの!
3日前って何!
どんだけ彼女欲しいのよ!
本当は問い詰めるのは嫌だけど
次の恋に期待してる私としては
すごくイラっときた。
一筋なクロとは大違い!
(クロ、かあ‥‥ 。)
最近はよくクロのことを思い出す。
中学の時から高校の時の思い出まで
そういえば‥‥
なんて考えているうちにイライラが治って
私は怒って疲れたからか、
バイトで疲れていたからか、
昔のことを思い出しながら
いつの間にか寝てしまっていた。