第1章 cloudy

(ほんと馬鹿だったなー。)












あの日から1年半がすでに経ち
季節は秋に変わろうとしていた。


もう大学の雰囲気には慣れて友達も後輩もできた。









今、私は都内の大学に通っている。





そしてクロも。


大学は違えど同じ都内にあるから
もしかしたら、そのうち会えるかもしれない




そんなことを考えてしまうんだから
未練がましいと言われれば否定できない。


でも、
クロへの想いはもう思い出になっていて


大学で知り合った人と付き合ったりもした。



でも、良い人だなって言うので終わっちゃって
どうしても好きにはならなかった。


気になる人ができて話してみたりするけど
＂気になる人＂止まりで＂好きな人＂になることはなかった。









運命の人は2人いるらしくて


1人目は上手くいかない、結ばれない。

でもその経験を生かして
2人目の人と結ばれる。


そんな話を友達から聞いた。




だから、クロは私にとって1人目だったのかなと思う。

運命の人って決めつけちゃうのは
なんだか恥ずかしいけどね。







いつか2人目が現れてくれると信じてるから、
どんなに未練があっても
それはちょっと苦かった思い出として
大事にしまっておこうと思う。







今、研磨とは
よく連絡を取ってる




クロはあれっきりだけど‥‥ 。





クロは彼女と幸せにしているんだろうか。


まあ、私には関係ないけどね。
















(クロ元気かな？‥)



今でもモヤモヤとしたよく分からない感情がある。

これは、なんだろうか。