第9章 color
入学式。
先輩に一目惚れ。
その人は綺麗な黒髪の凛とした顔立ちの人で
そこら辺でキャピキャピしてる女の子達とは違ってて
独特の雰囲気を持った人だった。
もっとその先輩の事を知りたくて
バレー部に入ったあと
黒尾センパイに聞いて同じ委員会にすぐ入った。
その先輩は2つ上の先輩で、
接点なんて作らなきゃゼロに等しいくらい。
話してみると塩対応で、
素っ気なくて、
あんまり笑ったとこ見なくて、
でも、
それでも先輩のことが気になってしょうがなくて
だからドンドンかまってもらいに行った。
少しでも先輩に近づきたくて、
この前、図書委員で先輩の仕事を手伝ったら
すっごく可愛い笑顔で笑ってありがとうって言ってもらえて
これ以上ないくらい嬉しかった。
その瞬間、
一目惚れとかふわふわしたものじゃなくて
本当に先輩のことが好きになった。
キュンってきて
年上だけど、
先輩だけど、
抱きしめたくなった。
殴られて嫌われたら嫌だからやめたけど、、、
先輩に好きな人がいるって相談したけど、
あんまり反応は無くて、
本当は、もしかしたらって期待してたけど
一瞬で打ち砕かれた。
映画館デートか…誘ってみよっかな。