第8章 darling
「怖かった?ごめんね。あ、俺が大きな声出したから…ごめんね!本当にごめん!!」
全力で謝っていると、
クスクスと笑う彼女の声が聞こえた。
驚いて彼女を見てみれば
顔を赤くして嬉しそうに笑ってる。
「ど、どうしたの?」
そう聞くと、
「やっと、名前呼んでくれたと思って。」
ニコニコしながらそう答える。
あ、そう言えばさっき…
もしかして、今日一日寂しそうだったのは…。
「な、何回でも呼ぶよ!喜んでくれるなら!……でも、本当に俺なんかが彼氏でいいの?」
「……もちろん!」
またクスクスと笑う君。
本当によく笑う人。
知れば知るほどどんどん好きになっていく。
君が彼女で良かったよ。