【男主人公】勝生勇利とセックスしたいだけ【R-18】
第2章 プロローグ その犠牲は払えない
「どうしてもダメ?」
「逆に僕がハルに挿れるんじゃダメなの?」
セックスを持ちかけるたびに、だんだん勇利は恥じらいを無くしていった。セックスって単語も躊躇いなく発するようになったし、時々「お尻」じゃなくて「ケツ」って言う。ちんこも言う。勇利はちんことか言わない……!なんて思ってたけど普通に言う。
そしてとうとう、俺が目をそらしていた解決法(?)を提案してきたのだ。
「それならセックスできるよ」
「いや……ちんこ挿れる側がいい……」
そうなのだ。俺は勇利とセックスしたいけど、可能な限り、いや絶対!ちんこは挿入する側でいたい。完全に好みの問題であるのだが、どう考えても俺が前立腺を刺激されて喘ぐより、勇利がとろとろになってたほうが可愛い。どうしてもそこは妥協できないところであった。
「あのね、僕にはスケートがあるから、お尻に障害を抱えることはできないの」
「障害」
「クワドの度に喘いでしまうような男になるわけにはいかない」
「クワド」
ど正論である。勝生勇利は俺の恋人ではあるけれど、それよりなによりフィギュアスケーターだ。勇利からスケートを取り上げたらほとんどなにも残らないのは知っている。というか、取り上げたら勝生勇利じゃなくなってしまう。
勝生勇利とセックスがしたいのに、できない理由はここにあった。