第4章 酔った巨乳には気を付けろ
見栄から出た分かりやすい嘘を吐きながら入間さんがヨロヨロと体を床に伏せる。
「…………」
『だいぶキツそうだね……。待ってて、お水持ってくるから。』
まずさせるべき処置は水分補給だろうと思い出口へ向かった。
「……待てよ」
唐突に足を引っ張られる。
不意打ちだったため、バランスを失った私は手と膝を床に突いた。
『い……入間さん………!。』
振り返ると同時に入間さんが覆い被さってくる。
「待ってよぉ~~! 置いていかないでよぉ~~~!」
半泣きになりながら入間さんが私を強く抱き締めてきた。
『痛いよ……放して入間さん。』
体格差も大きいし腕力も私の方が劣っていたから大した抵抗は出来なかった。
何とか体の向きが変わったが、それが逆効果だったようだ。
『……んむっ!。うぐぐぐ………!。』
入間さんの99cmバストに顔が挟まり、呼吸が上手く出来なくなった。
「はぁっ……はぁっ……なぁ希灯っ、オレ様……全身火照りまくりで、色んな所が疼くんら……! なんとかしてくれ……!」
むわっとした乳の匂いと酸欠で頭がクラクラし始めた。
頭は入間さんの手で固定されてるし、背中も入間さんの足がクロスホールドしてあって動けないから、私にはどうすることも出来ない。
多少なら動かせる手を手探りで動かす。
胸の谷間を少しでも開いて酸素をなんとか取り入れようと考えた。
「んぅ……揉むならもっと強く揉めよぉ……! 」
何を勘違いしたのか入間さんが私の顔を両側から乳で何度も押さえ付けた。
ブラジャーをずり上げ服が乱れるのも構わず、更に大きく柔らかくなった乳でぱふぱふと包み込んでくる。
『いっ……入間さっ……!。息が苦し…………!。』
乳圧が半端じゃない。
視界がどんどん黒いもやに侵され始め、音も声もよく聞こえなくなる。
ただ激しく頬に当たる感触だけがいつまでも続いていた。
『………はっ!。ここは……?。』
目が覚めて、辺りを見回す。
入間さんの研究室だ。
横では入間さんがイビキをかきながら大の字になって寝ている。
服が乱れていなかったからさっきまでの惨事は夢かと思ったが、空き缶も転がっているし入間さんの口からも酒の匂いがした。酒を飲んだのは紛れもなく現実である。
「……こんにちは。大変だったわねー」
『君は確か……モノなんとか……。』
ピンクストライプなヌイグルミがひょっこり現れた。