第4章 酔った巨乳には気を付けろ
「キャー! うろ覚えの仕方がとっても雑ね! この学園に「モノ」がついてるヤツがいくらいるかわかってんの?」
モノファニーがプンスコと怒りながら空き缶を拾う。
「さっきお父ちゃんから現場を片付けに行けって頼まれたのよ。未成年の飲酒でクレームがどうたらとか…………ついでに入間さんの衣服も直しておいたわよ!」
『ありがとう。でも来るならもうちょっと早めが良かったな……気絶する前に入間さんの暴走を止めてほしかった………。』
入間さんに毛布をかけて、私は研究室を後にした。
女ながらなかなか凄い体験をしてしまった気がする。
あのまま続いてたらどうなっちゃってたんだろう。
女同士なのに……。それに、こんないつ殺人が起こるか分からない最中で何やってるんだろうな……ってことになりかねない。
『…………。』
私は自分の手のひらで頬をプニプニと押してみた。
さっきの感触が頭から抜けない。頬にも残っている。
息は苦しかったけど、気持ち良くないわけではなかった。
ハリの良いキメ細かな肌が温かくて、頭がクラクラするような女の子特有のちょっと良い匂いもして、何だかクセになりそうだった。
でもこんなこと、もう二度とするべきじゃない。
私はさっきの感触を忘れようと頭を振り、しばらく個室に籠ることにした。