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君と私と(非)日常

第4章 酔った巨乳には気を付けろ


恐喝に発展しながらも何とか誘いに成功した私は、入間さんと研究室で不死の酒フリーを飲みながら話をすることにした。
最初は入間さんの今までの発明品や研究成果、現在製作途中の物などの話をしてもらった。得意気に色んなものを見せたり聞かせたりしてくれて、思っていたよりは明るく過ごすことが出来た。
「あー、たくさん喋ったから喉が渇いたな」
入間さんは、説明に熱中するあまり開けたものの全然口を付けていなかった酒フリーの缶をがぶ飲みした。
「……っぷは! でな、ここを押すと棒がぐいんぐいん動いて使用者に刺激を与えて……ヒック!……気持ち良くさせる仕組みになってるってワケら」
「寝ながら背中マッサージ機」の説明を再開した直後、突然しゃっくりが出た。
『……大丈夫?。顔が急に赤くなったよ。』
「あれ……? なんら……頭がポーッとして………ぐらぐらする………」
『もしかして酔ってるの?。これ、ノンアルコールの筈なんだけど……。』
飲み干された缶の表示を見ても、確かにアルコールが入っているという記載はなかった。
私も半分は飲んだけど、酔う気配など微塵も感じない。
『どういうこと……?。』
「…………」
いつの間に現れたモノクマが黙ってこっちを見ている。
どうやら話しかけられるのを待っているらしい。
『モノクマがやったの?。』
「いやー……希望ヶ峰学園の脱出スイッチと同じ確率で出てくるように入れといたアルコール入りノンアルコール飲料が出てしまうとは………クリア後の特典の苗木クンと同じくらい幸運だよね! でも残念だなぁ。お酒で皆は救えないからね……せいぜい現実から逃避したいヤツを一時的に救うことしか出来ないからね……」
そんなことを独り言のような調子で言うと、モノクマはすぐに何処かへ行ってしまった。
『脱出スイッチ……?。苗木って……誰?。』
色々と疑問に思うようなことを言い残して行ったが、とにかくこれは立派なアルコール飲料だったようだ。
「……希灯、何らか頭がフワフワして………変な気分だ……!」
『入間さん、これ本物のお酒だったんだって。ごめんね。』
「は、はあぁ~~? オメーなぁ、オレ様が酒に酔うわけ……ヒック……ねーだろがァ? 酒くらい毎日のように飲んれるっつーの……!」
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