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【アドルフ】レインハード【テラフォーマーズ】

第3章 それは偽りの愛でした


”好き”と確信してしまうと
もう気持ちは止められない。

先輩からの情報を待つ間は
自分からも積極的に動いた。

もっとアドルフさんと関わりたい。
もう少し近付きたい。

そう思う一心で働いていたせいか
受付にくる宇宙開発部宛のお客様は
一発でわかるようになってしまった。

宇宙開発部を訪ねてくるお客様は
なんだかみんな独特な雰囲気を持ってる方が
多いような…?
胡散臭いと言ったら失礼だけど。

うちの会社の中でも特別な部署らしいし
謎が多いみたいだけど。

こちらから先に
宇宙開発部ですか?と声をかけると
大体合っていて…

いつも私が内線を入れていたせいか
いつの間にか宇宙開発部の人にも
名前を覚えられ
受付のさんなんて
呼ばれるようになったりして…

それは嬉しいことだけど
肝心のアドルフさんとはまったく…


はぁ、、とため息とともに俯いていると
「あの…」と女性の声が聞こえた

「はい!…あ…えーと…

ローザさん…ですよね?」

そこにいたのはアドルフの妻
ローザ。

「覚えていてくださったんですか?
すみません…あの、また連絡がつかなくて…」

顔が強張りそうになるのを
必死でこらえる

「アドルフさんですね?
いま、内線いれますので…
少々お待ちください」

久々にアドルフさんの声が聞ける
嬉しいはずなのに
複雑な気持ち。
また…あの人は
アドルフさんに
あんな顔を
させるんだろうか…

やめてよ…

不倫してるくせに。

不倫してるくせに!











魔が差してしまった。
私はアドルフさんに内線を入れる
”ふり”をしてしまった。



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