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【アドルフ】レインハード【テラフォーマーズ】

第2章 アドルフ・ラインハルト


そうだ私は
しばらくの間、気を失っていたんだ

そして次に目を覚ました時

私はアドルフくんに抱きしめられていた

私の上から覆いかぶさるように
アドルフくんがいた

ああ…地球に帰って来たんだ
そう一瞬勘違いするほど
静かで穏やかな時に感じた

「…あれ…アドルフくん…?」

私が抱きしめようと
彼の背に手を回して
違和感に気付いた

ピチャ…と手にふれる水のようなもの
私はふと、自分の手を見て
目を見開く

血だ

手を真っ赤に染めるほどの量
誰の血?私の血?
それとも、アドルフくんの?

それとさっきから一言もしゃべらない
アドルフに次第に恐怖を感じる

「アドルフ、くん…?」

なんで?何が起こってるの?

覆いかぶさる彼を起こすと
そのまま力なくドサッと倒れた

「っ…!!?」

ボロボロで血まみれの体
閉じた瞳
どうして?どうして?
なんで…

あたりを見渡すと
相変わらずのテラフォーマーの大群と
初めて見た
服のようなものをまとった
テラフォーマーが1体
そこにいた

そして、仲間がテラフォーマーに
捕獲されていた

「ー!!!」

「逃げろー!!」

逃げる…?
なんで、みんな…

そこへ、先ほどみた服を着た
テラフォーマーが
こちらへ歩いてきた

「っ…!私たちも捕らえるつもり!?
…絶対、捕まらない!
あんたたちなんかにィっ!!

捕まるもんかあぁあぁぁぁぁーーーーーー!!!」



その時
静かな空間を裂くかのように
ピーーーーーーーーーという電子音が響いた

テラフォーマーたちの動きも
私の動きも止まる

その音は
アドルフの体から鳴っていた


「え……」

なんの、音?

その音を聞いて何かを察したのか
テラフォーマーたちは一気に逃げ出していった



私は

ゆっくりと

アドルフくんの元へ

歩いていく
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