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【アドルフ】レインハード【テラフォーマーズ】

第2章 アドルフ・ラインハルト


あの時

アドルフくんがテラフォーマーの大群に
1人向かっていった時
最初はみんなが思った

こんな数の中に1人で大丈夫なのか、と。
しかしここにいろとの指示を出され
私たちは見守っていたのだが

私たちの心配をよそに
アドルフくんは次々と倒していく

「こりゃ俺たち出てくるなって
言われるわけだ…」

そう仲間の1人が言ったのを覚えてる

ちょうど雨も降っていて
下手したらアドルフくんのデンキで
私たちも巻き添えをくらってしまう
可能性もあった

こんな何百といる敵が相手でも
アドルフくんは引けを取らない
あっという間に周りのテラフォーマーを殲滅していた

「すごい…」

これならいける
誰もがそう思ったその時だった

私だけがそれに気付いた
イザベラが相手にしていたテラフォーマーが

イザベラを叩き潰して
アドルフくんに向かっていたのを。

アドルフくんは…気付いていない
目の前の大群で手一杯だ

私はその瞬間
飛び出していた

後ろから私を呼び戻す
叫び声にも似た声を振り切って
私は走った



守る

アドルフくんを守る

私はその為に来たんだ











「やめてぇぇぇぇー!!!!」



今にも
アドルフくんに後ろから殴りかかろうと
している瞬間

私はアドルフくんを突き飛ばした

「っ!?な、!?」

代わりにテラフォーマーの攻撃を受けた私は
地面に叩きつけられた

身体中から聞いたことのない音がした
骨が折れたのか…

アドルフくんはまわりの敵をよそに
私に駆け寄ってくれた

「…っ」

「あ…さん…っはぁ…うし、ろ…」

うしろからまたあいつが近づいて来てる

「…ああ、待ってろ
すぐに、片付ける」

そう言ってアドルフくんは
振り返ると

再び殴りかかろうとしてる敵の腕を
パシッと振り払う

「邪魔をするな…」

すぐさまデンキショックを与えると
敵は白目を剥き煙を上げながら倒れた

「、大丈夫か!?」

私の体はゆっくりとだが
再生しつつあった

「だいじ…ぶ
わ、し…死なないからっ…」

痛みをこらえながらも笑ってみせた

アドルフくんは
すまない…待ってろ
という言葉を残し

いまだまわりを覆っている
テラフォーマーの大群にむかい
歩き始めた
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