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【アドルフ】レインハード【テラフォーマーズ】

第2章 アドルフ・ラインハルト


俺はあの日
とある資料を見つけてしまった

来たる火星探索の為の人員募集で
面接にきた人の資料に
目を通していた

(貧困層が大半だな
報償金目当て…か

この中から一体何人が生き残るか…)


俺はふと棚の奥深くに
一冊の黒いファイルを見つけた

(なんだこれは?
覚えのない物だな…)

中を開くとそこには
特A.被験者
アドルフ・ラインハルト

自身の情報が載っていた

(ああ…実験のデータか…
なぜこんなとこに…

一応、ドイツが独自で進めてる実験だろ
こんなとこに置いとくなよ…)

自分のデータは
もう嫌という程知っている

パラパラと流し読みをしていると

特A.被験者




(…な、に??
なぜがここに…!?

やはりにも手術は行われていた!?

しかし一体なんのベースが…)


おかしいとは思っていた
あの施設にいたということは
生きるか死ぬかの手術を受けたはず

しかしは受けていないと言った

どういうことだ…



その答えはすぐにわかった

自身の詳細なデータが載っていたのと
同じようにして
のデータも
事細かく書かれていた


生物ベースは
非常に貴重なプラナリア

そこには非情な実験データが
いくつも載っていた


最初の実験は
体への打撃に対するダメージの回復力の実験

次は斬撃

火あぶり

酸…

様々なダメージを浴びせても

の体は”再生”する

体を木っ端微塵にされても
しばらくたつと
残った破片から
細胞分裂を繰り返すように
徐々に元の体を成形していく


は死なない
が、
体は何度死んだだろうか

痛覚はある為
その度に悲鳴をあげたことだろう

彼女もアドルフと同様に
極めて非情な実験をされていた

ドイツ独自で開発された手術
”M・O手術”
その初の成功例がアドルフだったが

実はもう一人
がいた

しかしの存在は非情に貴重な為
各国にバレれば
たちまち奪い合いが始まるだろう

その為、表舞台からは姿を消されていた

はこの先必ず
またU-NASAに戻される運命だ








だから俺はこの時誓ったんだ

俺はあいつを
なんとしてでも守るって
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