第2章 抱いた気持ち~家康s~
「なぁ家康、お前の所にも居たよな?カラシだっけ?」
「ワサビです。ええ、居ます、怪我が治るまで面倒見てて、今は非常食用に居るだけですけど」
「悪い悪い」
ははっと笑い続けた
「お前、そのワサビにどう接してる?」
「ワサビに?....餌をやったり、撫でたり、一緒に庭を散歩したり、抱っこしてやったり.....」
「十分に甘やかしてるだろ、それ」
甘やかしてるって、自覚は無い
当たり前だと思っている、だってあいつは
怪我してたし、
弱くて俺が居なきゃダメで、
守ってやりたくて......
そこまで考えた瞬間に
はたと気がつく
弱くて、守ってやりたくて、俺を頼ってて........
「可愛いよな、そんな存在」
にっこりと微笑む秀吉さんは、俺の真意を分かってか否ずか、こう付け加えた
「面倒見なきゃじゃないな、見たいんだよ
それを愛情だと思うんじゃ無いか?相手は。
甘やかしてるかどーかは分からない、でも気持ちは伝わるもんだと思うぞ」
そう言いながらウリを撫でる秀吉さん
ウリも嬉しそうに身を委ねている
甘やかされたいって言ってた
ワサビみたいに。
ワサビにするように俺があいつに接したら、
あいつは........喜ぶのかな........?