第46章 海水浴Another大人達の戯れ
海で一頻り遊んだであろうリオが、海から上がって一休みしようと浜辺に向かって居ると
信長や、謙信の元からこちらへ向かい
歩いてくる光秀の姿が目に入る
波打ち際までやって来れば
目の前に佇む光秀。
「光秀さん?」
物言わぬ光秀に、
不思議に思い問いかければ
自分の目の前で、光秀が片膝を折り
すっと、手を差し出す
「姫.......お手をどうぞ」
王子の様なその所作に、感動よりも驚きが勝り、びくっと体を揺らすリオ
「ちょっ....どうしたんですか?...」
何か思惑があるんでは無いかと、
疑いの眼差しを向けるリオ
思惑しか無いものの、先程の大人達の密談の中、これは決められた配役(くじ引きで。
普段の光秀がしそうにも無いその行為は光秀自身、多少の異論はあるものの、これも一興と、自分の役割を全うしようと、精一杯の笑顔をリオに向け
「さぁ、お手を.......」
そう、繰り返した。