第37章 White lie~三成~※R18※
家康の部屋で
蚊に刺された箇所に
薬を塗っている政宗と家康と光秀。
そこへ襖の向こうから声がかかる
「入るぞ、お前ら」
不機嫌そうな顔の秀吉が
部屋に入って来た。
片手には、あの即興で作った立て看板を抱えて。
「おい、大の大人が、雁首揃えて、全く何やってるんだ」
罰が悪そうに、俯く家康と政宗
光秀だけは、何時もの調子で
「もうばれたか」
と、笑っている
「ばれたかじゃ無いだろ、こんな物まで作って、お前らの字だって、誰だって気がつく」
ぽいっとその看板を
三人の前に投げながら
呆れたように言う秀吉
「大体だな、あの二人な事は、当の本人達の流れで、好きにさせてやるのが心情ってもんだろ?それを面白がってこんな事........」
黙って秀吉の発言を聞いていた光秀が
「ほう、何故その話を知ってるんだ?秀吉」
ぐっと言葉を詰まらせる秀吉
「俺達三人しか知り得ない話なんだがな?あいつら二人を肴にしてやろうとしてた企みは」
にやりとそう問いかける