第34章 Monarch~信長~
声にならない声を上げながら
口をぱくぱくさせてる幸村に
「すまんな、リオは酔うと若干あの様に豹変すると言うか、何と言うか.....御館様様もお戯れが過ぎると言うか何と言うか.....」
頬を染めつつ、申し訳なさそうに
秀吉が告げる
「って、こんな大勢の前で!」
思わず声をあらげる幸村
「忠義心と、忠誠心と、独占欲と、ですか?」
冷静な声色で秀吉に問う佐助
全く困ったもんだ、とでも言うように
ああ、と秀吉が頷く
「どーゆう事だよ佐助!」
焦れったそうに
幸村が佐助に詰め寄る
「幸は相変わらず.......まぁ良いだろう、良いか幸。リオさんは信長様の寵愛を受けている姫だ。そして安土に居る皆さんは、忠実な家臣」
それがどうした、とでも言いたげな
幸村の顔
「簡単に言えば、皆の前だから、わざとそうしてるんだよ、信長様は。俺の女に手を出したら、ぶっ殺すぞ、お前ら分かってるだろうな、分かったら、指くわえて、そこで見とけ。って感じ?」