第34章 Monarch~信長~
何時でもこの瞳に包まれて、愛され
側に居られる事が純粋に嬉しい彼女
ただ、先ほどから
体をゆらゆら揺らしながら
言葉も何だか危うい
そんな様子を見ていた信長が
ぐっと腰に手を回し
自分の膝の上にリオを横抱きに乗せた
「あぇっ」
言葉にならない、間抜けな悲鳴を漏らすも
されるがまま、くってりと
体を預ける格好になる
安土の面々は
心の中で
また始まった.......
そう思うも、言葉には出さない
「信長様の愛を確かめる儀式ですね」
にこにこして嬉しそうに
そう発する三成以外は。
「何だあれ?何か皆の様子が可笑しくないか?」
不思議そうに幸村が佐助に告げる
場の空気とその様子を伺い見ていた佐助が
「俺は結構興味あるが、幸にはどうだろう?」
しれっと言い放つ
何となく空気で悟った謙信と信玄は
黙ったまま、その場を後にする。
残されたのは
安土勢と幸村に佐助