第28章 Low-grade fever of crimson※R18
泣きじゃくる私を見て
ぎょっとした幸村の表情
慌てた様に、側に駆け寄って来てくれる
「ちょっ待て、落ち着けお前!」
そう声をかけられるも
不安な気持ちが収まらず
「幸に嫌われたぁぁも、やだぁ.....ばかぁ....」
と、ぽかぽかと幸村を殴る
「ちょっ、待て!何でそうなる!」
慌てた様子で否定してくる幸村
「来るな!とか言ったじゃん怒ってるんでしょ!もぅ訳分かんないぅーうー」
えぐえぐと泣きながら言葉を発していると
きゅっと、幸村に抱きしめられた
「良いから落ち着けリオ」
抱きしめたまま、優しく髪を撫でながら
「誰が嫌ったよ、そんな事言ってねぇ」
強く抱きしめられたまま、幸村の言葉を待つ
「お前が.....すげぇなって。そう思えば思う程、俺は........」
言葉を紡ぐのを止め
抱きしめる腕を緩め
幸村が瞳を合わせてくる
見つめ合う瞳と瞳
次の言葉を待っている私に
一瞬辛そうな表情の幸村
そのまま、ゆっくり距離が近づく..........