第27章 Low-grade fever of crimson~幸村~
一呼吸つき、落ち着かせ
リオの元に帰る幸村
たく、信玄様じゃねーんだから
あんな恥ずかしい事言えるかよ。
お待たせ、と告げ
二人で中庭を目指す
中庭に出向いて来た
二人を待ち受けていたのは
お祭りの様な光景
金魚すくい、射的、イカ焼き、
飴細工などが出店風に
ちゃんと作られてた
「わわわ、すごーい!何これ!」
きゃぁきゃぁとはしゃぐリオ
さっきまで、色っぽいなんて思って居たが
中身はまだまだ子供だな
ふっと微笑みリオと下駄を履いて
中庭に出た
「リオさん、気に入って貰えたかな?」
飴細工の屋台に居た佐助に声をかけられる
「私にも内緒に、こんな事してたの?凄いよ佐助君!」
声を弾ませ、本当に嬉しそうだ
「何が良い飴細工?」
「作れるの?じゃあね、うさぎ!」
器用な手付きで
うさぎの飴細工を作る佐助
嬉しそうにそれを眺めてるリオ
出来上がったうさぎの飴細工を
嬉しそうに眺めながら
可愛いねと、俺に向かってふわんと微笑む
たく可愛いのは、お前だろうが
そんな事ではしゃいで。
ふっと口許を緩める
本音は隠して
ああ、そうだなとだけ告げた