第4章 自覚する甘い傷み
「....あっ.....」
ついっと腕を軽く引き寄せられたと思ったら
家康さんの唇が優しく手首に触れた
そのまま、やわやわと食む様に手首に口付けを繰り返される
「....っん...」
触れられた場所が痛みとは別の熱をもち、
頭の芯が痺れた様な感覚に陥る
繰り返される口付けに、体の表面が粟立ち始める
「こうされると痛い?」
手首に口付けたまま、
視線だけをこちらに向けた家康さんの瞳の奥には、今まで見たことも無い扇情的な光が見えた
その瞳に見据えられると
背筋にピリッとした甘い痺れ
「......ぃぁ、痛くは....ないっ.......ンッ」
口付けられる度、ぴくりと体が揺れる
怒ってるの?
なのに私に触れる彼は凄く優しくて
されるがまま、身動きが取れない