第23章 Wedge of the love~謙信~※R18※
少し着崩した浴衣は何時もより胸元が開いている、湯上がりの上気した肌は、ほんのりと桜色に染まり、洗い髪をまとめ上げた項に垂れる後れ毛が何とも色っぽい。
自分にその様な色香が備わって居る事を
きっとリオは自覚していないのだろうな
目が合えば少女の様な笑顔を向ける
清楚で可憐な乙女の様に見えて
垣間見える女の色香
男達がどんな目で自分を見ているのか
知らず知らず男を煽って居るのに.......
やはり、目が離せない女だ、こいつは。
ふと、首筋にリオの指が伸びてきて
反射的にその手を掴む
そのまま、体ごと倒れる様に身を預けてくるリオ
抱き止めれば、はぁはぁと短く胸で息をくり返し、鼓動も何時もより早く、体温が高い
「どうした?リオ」
声をかけるも、虚ろな表情で見上げてくる
ふと、すがり付く様に首に腕を回し
唇を求められた
何時もなら、口付けするだけで
頬を上気させ恥ずかしそうにするリオ
そのリオが今必死で自分の唇を求めてきている
その時、鼻を擽る微かな香り.......
これは麝香か?