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【ユーリ!!!】2人分の1

第5章 夏


夏といえば花火である。長谷津でも大きな花火大会はあるが、またこの前の祗園祭みたいに人だかりの中に行くのはなあ……。ということで、3人で花火セットを買って海辺で手持ち花火をすることにした。花火大会の日は、ゆ〜とぴあかつきからも見えなくはないので、集まってゆっくりお酒を飲みながら花火を見る約束をしている。ちなみに今回はマッカチンは危険なのでお留守番だ。

「ロシアでも花火大会大きいのあるよねー」
「僕はテレビでしか見たことないけどね」
「えっそうなんだ」

意外である。ヴィクトルはイベントごとがあると家を飛び出すような人間だと思っていた。そう考えているのが伝わったのか、ヴィクトルは苦笑を漏らす。

「実際オフ以外はあんまり外出しなかったなあ……。雑誌とかの仕事が詰まってたのもあるし。今はそんなことないのにね」

きっと長谷津が楽しいからだ、なんて儚げに笑うヴィクトルを見て、後ろで勇利が綺麗……。と日本語で呟くのが聞こえた。ヴィクオタ発揮してるねー。聞こえてるよー。

消火用のバケツと、火をつけるための大きい蝋燭を準備して、大量に買ってきた花火を開封する。

「じゃあ手持ち花火も初めてだ?」
「Да、持ってるところ熱くないの?」
「うん、全然。でも人に向けちゃダメだよ」

ソワソワするヴィクトルと、目をキラキラさせている勇利にまず一本ずつ渡して、自分も一本持った。

「さーて、始めるかー」
「火つけるね」
「アリガトー!ハナビハナビ!!」

蝋燭から火を貰いうけ、シューーーッ!!と音を立てて火花を散らした花火に、3人で歓声をあげる。既にめちゃくちゃ楽しくて、花火を見ながら声を上げて笑った。燃え尽きるたびにすぐにバケツに燃えかすを突っ込んで、新しい花火に火をつける。途中から勇利もヴィクトルも花火を持って踊り始めたので、写真を撮った。ブレてるけど逆に雰囲気がでるからいいよな!文字を書いたり、魔法の杖みたいに振ってみたり。パトローナスを呪文で呼んだ勇利は眼鏡も相まってすごい似合っていた。ヴィクトルは手を叩いて爆笑していた。ヴィクトルも児童書読むんだ…。


→続く
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