第3章 春
『そろそろ空港に着く頃かな。気をつけてお帰りください』
『便名伝えてないよな?着いた。飛行機遅れてるのにメールがぴったり来てびっくりした』
『ネットニュースで見た。便はだいたいの予想。無事の到着おめでとうございます』
『サンキュー。じいちゃんにお前の紹介したいから写真よこせ』
『自撮り苦手なんだけど……』添付ファイル.png
『真顔だしブレすぎじゃね?』
『待って、勇利に撮ってもらったのがあった』添付ファイル.png
『カツ丼のがマシじゃねーか』
『これめっちゃ盛れてるよな』
『実物とあんま変わんねえんじゃねーの。じいちゃんにお前の写真とラテアートの写真見せたら喜んでた』
『元々イケメンだったか。お爺様も今度日本に連れておいで、京都とか連れてってあげるよ』
『Kyoto!知ってるぞ、でも寺はもういい』
『恥ずかしいから無視しないで。滝行やったんだっけ、そういえば。ところで俺のことなんて言って紹介したの?』
『否定してないだろ。親切な日本人のにーちゃん』
『デレ!!!』
『てねえ』
『日本語だと若者の意味のにーちゃんと兄弟の意味のにーちゃんは同じ発音すんだぞ』
返信がこなくなった。