第4章 愛〜福山潤side〜
ある日のこと。
「潤! いつも行ってる居酒屋あるんだけど、行かない?」
アフレコ終わり、神谷さんが誘ってくれる。
「良いんですか? 行かせてもらいます!」
俺は当然、笑顔で答えた。
神谷さんはいつものように微笑むと、
「じゃあ行こっか。」と俺の手を引く。
俺は照れ笑いを浮かべながらはい、と返事をした。
仕事終わりに直接、神谷さんの行きつけという居酒屋に向かった。
「ここ。何か落ち着くんだよね〜。」
神谷さんは笑顔で紹介してくれた。
本来なら落ち着くであろうその場は、神谷さんのおかげで全く落ち着かない場になった。
俺が全くお酒が進まない中、神谷さんは...
「あ〜もうバーロー...! やってられないっつ〜の...!」
完全に酔っ払っていた。
でも、そのおかげか、しばらく放っておかれたせいか、俺は我慢の限界を迎えた。
「神谷さん、ちょっと良いですか?」