第4章 愛〜福山潤side〜
いつもアフレコやイベントでも、なるべく神谷さんと喋れるように努力してきた。
あの笑顔以上に、最高の笑顔を俺にだけ見せてくれるくらい、神谷さんとの距離を近付けたかった。
でも、そのためにはどうしても味方につけておいたほうが良い人がいた。
神谷さんと1番と言って良いほど仲の良い、小野だ。
神谷さんの事もいろいろ聞けるし、小野自体優しいからきっと応援してくれるはずだって、思ってた。
こんな簡単に小野に頼めたのは、今の今まで小野が誰が好きとか、興味ももってなかったから。
小野が神谷さんの事、少しでも意識してるんじゃないかって思ったら、頼めない。
だから、今の俺も小野の気持ちなんて、みじんも考えてない。
きっと、小野は困った顔してる。