第4章 第4セット。
山本 猛虎 side
朝、東京駅に集合して招平の様子がいつもと違ぇことに気付いたのは新幹線に乗ってから
ずーっと通路挟んで俺の隣にいるタマを見ていること、
いや、いつもの事なんだが
いつも以上にガン見している。
「おい、招平。」
「・・・・?」
「なんかあったのか?」
招平はいたって普通を装っているっつーか
いつも無口だから装っていないっつーか
なんとなくヘン。
「・・・(コクンッ)」
少し間を置いて俯いた状態で頷いた招平
「タマとなんかあったんだろ?」
「(コクンッ)」
「喧嘩したのか?」
「・・・(コクンッ)」
「ハァァアアアッッ!?」
何だそりゃぁぁあああ!!
お前ぇらコッチから見たらイチャイチャしてムカつくくらい仲良いだろーが!!
って! やべぇ! 思わずデケェ声出ちった。
「す、すいませんした!」
注目の的になった俺は直ぐ立ち上がって謝罪した
チラッとタマ達の方を見ると目を丸くして首傾げてるけどその隣にいる夜久さんが怒ってる。
すげぇ、怒ってる。
「山本うるせぇ」
クロさんと夜久さんに「まるでバカみたいだから辞めろ」っつー目で見られて俺の立場が無くなる。