第4章 第4セット。
「じゃあ、また明日な!」
「はい! おやすみなさい」
軽く談笑した後、夜久先輩たちが私の横を通り過ぎて近くの階段を登っていく
私は残りのアロエジュースを飲み干すと階段を登っている2人の声が聞こえた。
「やっぱりマネージャーが居ると楽だな」
「タマのおかげで試合に集中できたしな!」
そんなことを言われると恥ずかしくなる
みんなの役に立てて嬉しいな。
・・・・・明日も頑張ろう。
缶をゴミ箱に捨てて一階の奥にある部屋に向かう。
女子ひとり男子の居る部屋に寝かせられないから、この部屋を借りることができたけど広い部屋に一組の布団は寂しいし
ぼっち感がすごい。
ドアを開けてこの異様な光景を見て笑いを堪える。ダメだ。布団の悲壮感がすごい。
「せめて皆の隣の部屋がよかったなぁ」
監督もコーチも慎重すぎるというか・・・
ん?
なんかジャージが引っ張られるような感覚。
そーいや夜久先輩、ここは幽霊出るって言ってたっけなー、あー、
恐る恐る振り返ると
「・・・・・・」
「うっ」 わぁぁあああっ!!!!
叫びそうになったところを口を塞がれた。