第3章 第3セット。
「グラタン出来たから食べよ!」
サラダやグラタンを食卓に並べて飲み物を用意しようとコップを出す。
「・・・・・・」
嬉しそうに椅子に座って足をパタパタさせている。作ってよかったぁ、と安心する。
「いただきます。」
私も座って手を合わせてグラタンを頬張るとすでに食べている彼と目が合う。
「美味しい?」
「(コクンッ)」
「よかったぁ」
美味しそうに食べる福ちゃんを見てニコニコしてしまう私。だって頬張ってる福ちゃんが可愛くて可愛くて。
「・・・・・・」
食べ終わった福ちゃんが手を合わせてるから「おかわりは?」って聞くと顔を左右に振るから食器を片付ける。
食器を洗いながらお風呂の準備しないとなーってスポンジでお皿を擦っていると、背後に気配を感じて振り向こうとしたら
「え?」
ギューッと福ちゃんに後ろから抱きしめられた。
お腹に手を回して私の手元をジーッと見ながら肩に顎を乗せる彼。
「・・・動きにくいよー」
「・・・・・」
恥ずかしいから動きづらいって言っても離れようとしないから諦めてそのまま食器を拭く。