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猫まっしぐら!【HQ】

第3章 第3セット。





それから、GW合宿までの数日間はバレーのルールや遠征中のマネージャーの仕事などを教えてもらうために放課後のバレー部の練習にお邪魔している。


直井コーチはルールなどさっぱりわからない私に教えてくれるけど、リベロとセッターの立ち位置が複雑でワカラナイ。



所詮、体育のバレーはしたことあるけど実際のルールなど分からない奴ですよ私は!!



あと、ドリンクを作ったりするのも苦手!
走くんと一緒に作ったけど味が濃いなど薄いなど、粉一袋分と水の量をちゃんと調整したのにみんなの感想が私の無能っぷりを自覚させられる。


挙げ句の果てには「これダマになってますよ!?」と後輩くんたちに言われた。




私が頭を抱えて水道の前でしゃがんでいるとソッと頭を撫でる手のひらの感覚にビクッとなった。



「・・・・・・・」



顔を上げると福ちゃんが居て一緒にしゃがんで同じ目線の彼が目に映る。



「福ちゃん・・・、練習はッ、」


それでも彼は頭を撫で続けてくれる。
こっそり来てくれたらしい彼に少しだけ涙ぐむ。




「大丈夫、頑張れるから。」




こんなことでヘコんでなどいないけど、ちょっとだけ勇気付けられる。大丈夫、私ならやれる。




じゃなかったら、クロ先輩がわざわざ私に声なんてかけないし。





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