第2章 第2セット。
私も手を合わせて「ごちそうさま。」と言う。
福ちゃんからお弁当箱を受け取りバッグにしまう。
「ねぇ、福ちゃん」
彼と視線を絡める。口元に着いたご飯粒に目がいっちゃいそうだけど福ちゃんの目を見て
「私も、招平が好きだよ」
「・・・・・、」
自分の頰が熱を帯びていくのを感じる。
すると彼はキョトンとした顔からボッと顔が真っ赤になった。
「ふ、福ちゃん大丈夫?」
「(フルフル)」
真っ赤な顔で左右に振るから可愛いんだけどいつも見せない表情だから私も焦る。
そして、福ちゃんは俯いてしまった。
きっとフリーズしてしまったのだろう、と彼の行動に頰が緩む。いい加減、口元のご飯粒を取ろうと指先で数粒のご飯をつまむと、ギュって手を掴まれて
そのまま抱き締められた。
「ちょっ、福ちゃんここ中にゎ「もう一度」
「もう一度言って、れいな。」
今まで見たことないような真剣な目に射止められる。
「招平好き。」