第2章 第2セット。
それから、私は休み時間の度にクラスの人達や隣のクラス、学年中に子猫を飼える人が居ないか尋ねたり。
チャラ男がまさか三毛猫ちゃんを飼いたいって言ったから良い奴だと思ったらアプローチが激しいから逃げたり。
数学Ⅱの課題を忘れて倍に増やされたり。
ワンコくん こと犬岡走くんと仲良くなったり。
で、いつの間にか昼休みになった。
今日時間の進み早くね。なんて心の中で思っていると福ちゃんに朝お弁当渡すの忘れてたから中庭で渡そうと上機嫌で中庭に向かう。
中庭のいつもの芝生の上に大好きな福ちゃんが居て嬉しくて駆け寄る。
「福ちゃん! 一緒に食べよう」
「(コクンッ)」
持ってきた大きめのお弁当箱を福ちゃんに渡して一緒に手を合わせる。
「いただきます。」
「(ペコッ)」
昨日と同じ、だけど違う。
福ちゃんが美味しそうにお弁当のおかずを頬張る。私も少しずつご飯を食べていく。
「三毛猫ちゃん飼ってくれる人見つかったよ!」
食事の合間に子猫の引き取り手が見つかったことを報告すると目を見開いて嬉しそうに頷く福ちゃん。
「あとは茶トラちゃんだけだねー」
食べ終わった私はお弁当を片付ける。まだ食べてる福ちゃんを見つめて頰が赤くなる。
口元にご飯粒ついてるよー!
心の中で悶絶。可愛いよ福ちゃん!
「・・・・・・?」
ニヤニヤしてる私に首をかしげてる。箸を置いて手を合わせる福ちゃんを見て食べ終わったのを確認する。