• テキストサイズ

猫まっしぐら!【HQ】

第2章 第2セット。







あぁ、胸痛い。


胸を押さえて深呼吸する。
グツグツと鳴る鍋にうどんを入れて明太子をレンジで温める。どんぶりに昆布つゆと生卵を入れて茹で上がったうどんと絡める。



そして解凍した明太子とネギを乗せて完成。




「お待たせ! ごめんね福ちゃん。」



二つのどんぶりと箸を持ってリビングに向かう
食べよって彼の目の前にうどんを置いて、彼の空になったコップにお茶を注ぐ。




「これも食べて! 昨日作ったの!」



冷蔵庫から里芋の煮っころがしを出す。


福ちゃん、そんな目をキラキラさせなくても、、、





嬉しくて頰がほころぶ。
二人食べる準備が整うとお互い手を合わせて「いただきます」って私は言う。彼はペコッて頭を下げる。





「・・・・・?」


食べてる途中、福ちゃんがキョロキョロと辺りを見回す。時間はもうすぐ夜の9時になりそう。



「お父さんもお母さんも居ないよ? この間話したじゃんよー!!」



四月から父は単身赴任で大阪へ、母は観光ついでについて行ったから帰ってくるのはGW明けって言ってた。




福ちゃんは思い出したのか、納得したように頷くとまたうどんを食べすすめてる。






「福ちゃん。」




「・・・子猫の飼い主はやく見つけないとね。」



”好きな人いる?”なんて聞けない私。



臆病な私。









/ 73ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp