第8章 カスタードに塗れたお人形
やる気が起きないまま授業はどんどん
進んでいって、もう終わりのSHR
だるかった 長かった
そしてまだ眠い現在進行形で眠い
「椎って今日授業受けてた?」
「いーや。寝てお菓子食べてた」
「アンタ何しに学校来てんの…」
だって朝からあんな風にイラつかされたら
受ける気もなくなるってもんよ
今日は跡部もなんにも言いに来なかったし
良きだよ良き
「じゃあ最後なにか連絡事項はないかー」
あ、そうだ忘れてた
「はーい」
「ん、なんだ氷月」
「今日の放課後、テニス部が図書室で
部会するんで急ぎの用事が有る人以外は
図書室の利用をご遠慮していただけると
幸いでーす。ご迷惑おかけしまーす」
前までは生徒会室で部会してたんだけど
生徒会の会議と部会する日が
被ることが増えたから図書室に変わった
うちの学校はテニス部が1番!!みたいな
よくわからん風潮があるため
今のところ文句が出たことも無い
言いえないだけかもしれないが
ま、一日だけだし
事前に断りをいれてるし
「他になにか無いかー?
……無さそうだな。これでSHRも終わるー。
号令頼むー」
「きりーつ。気をつけー、」
委員長の号令でSHRが終了
さてさて、図書館に行かねばならぬ
その前に腹ごしらえしようかな
んーっと…よし
たけのこの里、召喚!!!
このクッキー生地とミルクチョコレートが
絶妙に合いすぎたまんない…
「図書室は飲食厳禁だぞ」
「分かってるよー!それまでに完食
するから大丈夫、大丈夫」
「ほんとによく食うなお前は」
とか言いながら宍戸もたけのこ食べてんじゃん
全然いいけどね!
シェアするの大好きだし!!
「ジロー!芥川ジローくん!
部会に行きますよー」
いつまで寝てんだろうね
このふわふわくんは
あ、今日に限っては私も人のこと言えない
ほぼ寝てたしな
「んん…?椎ちゃんおはよぉ」
「はい、おはよう。お口をあけて」
「なーにー??…美味Cー!!!」
寝起きのチョコレートは最高だよね
よし、ジローも目覚めたし
さっさと図書室行きましょうかね