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砂糖依存症!!

第8章 カスタードに塗れたお人形




「こんな所に居られないわ」


捨て台詞(で正しいのかこの場合)を残し
皆川さんは図書室から出ていった

残された微妙すぎる空気が
妙に笑いたくなってしまう


「なーに笑ってんだてめぇは…」

「は、だって、くぅ…や、やばいあの人…」


前言撤回 もう笑ってる


「どえらいやつが来たもんや」

「あいつ頭おかしくね!?なんなんだよ!」

「癖が強すぎじゃないですか」


みんなぶつぶつと文句を言う中
笑っているのは私一人だけ

やっべぇツボった 笑いとまんねぇ


ちょっと頭がイタタの子なのかな?

ものすごくご自分に酔ってらっしゃる感じが
したけど…あーだめほんと面白い


「大体のことは話したんじゃねーの?」

「…詳しい話はまた後日決める。
椎だけ残ってあとは部活行け」

「あいよ。おら、ジロー起きろ」

「んー?終わったー?」

「ジローちゃんずっと寝てたね…」


どんだけ部会やる気ないんだよ
まぁそれでこそジローちゃん 寝起きも可愛い



まだ眠たいと駄々をこねるジローを
樺ちゃんが(無理やり)担いでいき
皆もそれに続いて図書室を出ていった


残ったのは私と跡部だけ

何故か跡部は私を睨んでいる


「私、ちゃんと言ったからね?
宍戸だって聞いてたって言ったでしょ」

「阿呆。誰もそんなこと疑ってねぇだろ」

「じゃあなんでそんなに睨むの」

「めんどくせぇ奴が氷帝に来やがったと
思ってるだけだ…」


テニス部に噛み付く人なんて
男子にも女子にもいない
というかこの学校にそんな人間はいない


転校生故のものだったんだろうが
初日でアレとなると今後先が不安なのは
私も同意見だ

もしかしたら「私はあんた達イケメンなんて
興味ないんだからね」タイプの
面食い女子という可能性も…無きにしも非ず


過去にそういう子もいたことだし


なんにせよ面倒ごとは避けて通れない
あーめんどくさい


「ま、上手にかわしていけば
なんとかなるっしょ。
構わなければそのうち諦めるって」

「合宿前に…ちっ」

「甘いものたべると落ち着くよ。
あ、でも天下の跡部様の口に合うような
良いチョコは…」

「よこせ」


そんな口を開いて…入れろってか


「ほら」

「…甘ぇな」


なんだか今日の跡部は変だ

あ、やべ飲食しちゃったわ

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