第8章 カスタードに塗れたお人形
しかもあのクソ教師ガチだったよ
冗談なんて毛ほども思っていないようで
本当に取り行かされたよクソかよ
「よーしお前はやれば出来る子だと思ってたー」
「ぜってぇ嘘だろ」
机と椅子って案外重たいんだぜ?
こちとら運動能力皆無だからよ重い物運ぶ
だけでこの通り息が荒れるんだわ
部活で重い物持ってるって言っても
今は部活じゃねーし
なんていうの?準備してなかったよね心の
「はい、どーぞっっ」
「…どーも」
どーも?????
え、なに今どーもって言った?この転校生
いやまぁ確かに、確かにね?
持って来いって言ったのは貴方じゃなくて
そこに突っ立ってるクソ担任よ
だけど貴方の為にわざわざ
重たい机と椅子運んできたんだけど?
お礼は?無し?ありがとう無し?
どーもで終了?本気っすか??
本気と書いてマジっすか???
顔が可愛けりゃなんでも許されると
思っていやがるのでしょうか
「よっしゃいいぞ座ってー」
「言われんくても座るわ!!」
くそー朝から胸くそ悪いわー
今日はもう寝る誰に何を言われても寝る
あとお菓子いっぱい食べる
今日は何を持ってきたっけかなー
チョコ系は安定でしょ
それからポテチとーあとー…
*
「、い。おい。いつまで寝てんだよ」
「んん…あれ、なにしてんの宍戸ちゃん」
「ちゃん付けすんな!」
いつの間にか寝てたみたい
どんだけ私やる気ないんだよ無いけど
いやに静かだと思ったら教室にいるのは
私と宍戸だけ
…あれ?他のみんなは?
「移動教室。俺は忘れもん取りに来たんだよ」
「え!?あーちゃんは!?」
「起こしたけど起きないしいっかーって
先行ってたな。なんなら授業始まってるし」
「ガッデム!!!!
みんな薄情かよひっでぇ!!!」
もうちょっとさー優しさっていうものがさー
無いのかい全くもー
いや寝てた私が悪いんだけどね
「しかも次なに?げっ理科じゃん…」
「第一理科室だってよ。ほら行くぞ」
「先に行っててよ」
「ついでに氷月連れてこいって言われてんだよ」
「そりゃ申し訳ない。
でもまだ何も準備してないし」
「待っててやるから早くしろ」
「え、なにその優しさ。ときめいちゃう」
「ふざけてねーで早くしろ!」