第6章 鏡の中のシュークリーム
「はいはい既に決定事項なもんですから
文句があるだろうけど
残念ながら聞けませーん」
「ええー!!やだ俺行かなーい!」
「英二、そんなワガママを言うな」
「それでもどうしても不満があるよって
いう人はウチの部長に言ってくださいね」
ウチの部長とはもちろん跡部
流石に跡部には言えないだろうと思って
言ってみたけど、予想通り
お、黙った良い子良い子
「…じゃ、続きを。
で、合宿中に勉強をしてもらうんですけど
中には疲れたからもーいいやとか言って
やらない人が出てくると思うんだよねぇ。
合宿のせいでテストの点数が落ちる
だなんて最悪の事態を起こさないために
皆さんにやってもらいたいことがある」
「合宿中にテストでもするんすか」
「惜しい、越前くん。
テストじゃなくてテスト対策用のプリントを
解いてもらいたいと思います。
合格点に届かなかった人は
練習時間を削って補習もしてもらう」
…
少しの沈黙 そして
「「ええー!!??!?」」
はい、誰が叫んだか分かってるね?
皆さんご存知
瑛二くんと桃ちゃんです
お前ら分かり易すぎか
「質問」
「どーぞ乾くん」
「俺達がやることはプリントを解くこと
だけでいいのか?」
「あーうーんとね。
そのプリントを作るために各担当の先生に
テスト範囲聞いてきてほしいの。
教科書の大体のページでいいから」
「さっき聞かなかったが
プリントは誰が作るんだい?」
「私だよ」
皆が聞いてきたテスト範囲や
普段使ってるノートを元にして
テスト対策プリントを作成することを説明
それを4校分っていうのは
いささか大変だけど時間はあるし
まぁできないことはないだろう
今月中にはテスト範囲聞いてもらわないと
厳しい感じはするけどね
「椎先輩ンなこと出来るんすか!?」
「椎は頭がいいからね。
何かあったら俺達も手伝えばいいよ」
「サンキュー不二くん。
多分出来ると思うから安心して。
じゃ、来月の頭にまた来るから
手塚くんその時までに教科書とノート
集めといてくれる?」
「あぁ。わかった」
「じゃ、立海行かないとだから
これで失礼しまーす!
練習中にお邪魔しました」
英二くんとかにもー帰るの、とか
ぶーぶー言われたけど
忙しいからな!帰ります