第6章 鏡の中のシュークリーム
「ふむ…いいじゃないか」
「あら、意外とアッサリOK?」
長期連休でもない平日になっがい合宿だから
すぐには許可が降りないと
思ってたのに
許可降りない場合の対策なんて
考えてないんですけどね
そんな時期にやるといきなり言い出した
跡部が悪い 100%
「平日だがテスト一週間前だからな。
練習の合間に勉強すると言えば
他の先生も納得するだろう」
「ああー!!ほんとだ。
よく考えたらウチもそーだわ」
「7日間もありますし
勉強に時間を割いても充分練習に
打ち込むことができますね」
テスト1週間前ならどの授業も
大抵、テスト勉強になることが多い
それならどこで勉強しようが
別に勝手だろという話で
「ただ…何人かテストが不安な奴が、な」
「その合宿で成績が著しく下がれば
次からは難しくなりそうですね」
スミレちゃんと手塚くんがため息をつく
うーん それは氷帝も同じなんだよな
勉強を怠らないっていう約束で
授業を放棄させてもらうんだから
合宿で疲れて勉強できませんでした、なんて
言い訳はまかり通らない
そのせいでこれから、後輩たちの
合宿が出来にくくなったなんてなったら
申し訳ないことこの上ない
テスト対策用のプリントでも作ってもらう?
いや、先生方の負担を増やすなんて
流石にできな…
「あ、そうじゃん」
「ん?どうした椎」
「良いこと思いついたのよん」
負担をかけさせてはいけない
(大体、先生たちもそんなプリント
作るわけにはいかないだろうし)
でも勉強に不安は大きい
だったら自分でやってしまえばいい
「ねぇスミレちゃん!
テスト範囲って多少のズレはあれど
だーいたい分かるよね?」
「ま、まぁ。その教科の担当教師に聞けば
わかると思うぞ」
「氷月、何かするのか」
「まぁちょっといいことをね!
そのためには皆に協力してもらわないと
いけないんだけどー…」
「手塚、コートに戻って全員集合させな。
何をするかは知らないが椎はそこで話すといい」
「分かりました」
「あとで2人から話してもらえば…って
それじゃあ二度手間か。おーけー」
他校まできて部員の前で喋るとか
緊張するじゃん大丈夫かな
噛まないよう気をつけよっと