第5章 可愛いあの子にクッキーを
「えっと、手塚さんって部長さんですよね?
スミレちゃん…っていうのは」
「あーごめんごめん!関わらない先生を
名前で呼ばれても分かんないよね。
竜崎先生っていう人なんだけど」
「あ、それ私のおばあちゃんです」
「へーおばあちゃんかー。
おばあちゃん!?!?」
今この子おばあちゃんって言った?
おばあちゃん?おばあちゃんって言った!?
え、三つ編みちゃん
スミレちゃんのお孫さんなの!?
スミレちゃん若くない!?
おばあちゃんにしては若くない!?
あの人何歳だっけ…確か58歳って前に
聞いた気がするから
三つ編みちゃんが1年生だとして13歳…
逆算して45歳の時にできた孫ってこと
え、はやくない!?普通!?
「は、はい。竜崎スミレは私の祖母です」
「ほぇー。スミレちゃんにこんな可愛い
お孫ちゃんがいるとは知らなかった」
っと、立ち話してる場合ではない
「話逸れちゃったけど
テニスコートまで案内してもらっていい?」
「わかりました!こっちです、」
「何言ってんの桜乃!!そっち逆!!」
「あれっ?!」
おやおや大丈夫かい
どうやらスミレちゃんのお孫ちゃんの
桜乃ちゃんは方向音痴らしい
大丈夫、可愛い子のドジはプラスにしか
ならないからね ただ今だけは頼むぞ
「えっとー2人は桜乃ちゃんと朋ちゃんで
いいのかな?」
「あ、朋ちゃんは朋香ちゃんって言うんです」
「貴方がリョーマ様狙いじゃないってことは
分かったけどテニス部に何の用なの?」
おっと朋香ちゃんには
まだ心を許されてないようだ
心做しか睨まれてる気もする
確かに、他校のわけわからん女子生徒が
いきなりテニス部に近づこうとしてたら
怪しむわな
自己紹介なんてしていないし
「合宿の要請に来たんだ。部長に頼まれて」
性格にはパシられて
「合宿の要請?」
「名前も言ってなかったね。氷月椎です。
氷帝テニス部でマネージャーやってるんだ」
ちなみに学年は3年生ね、と付けたす
すると2人(主に朋香ちゃん)の顔が
さぁと青ざめた