第5章 可愛いあの子にクッキーを
「合宿するぞ」
Q.言い出したのは誰でしょうか
A.なんか無駄に偉そうな王様
いや本当に急だなって思った
今日は例のお昼タイムだったのだが
急に(2回目)なんの脈略もなく
部活の話など何もしていなかったのに
「い、いきなりですね」
「前から考えてはいたんだがな。
まだお前らに言ってなかった」
「言うの忘れてたんだろー。
お歳じゃないの?プッ」
「あーん?てめぇみてぇな
頭も身体もガキンチョよりマシだな」
「これから成長すんだよ!!」
「中3でソレでか?諦めろ」
人の痛いところをついてくんなっつーの
きっと3年後にはお色気ムンムン
ボンキュッボンなお姉さまに…!!
なってるわけねーだろと思ったそこのアナタ
大丈夫、私も同意見です
「で?なんで急に合宿なん?」
「普通に練習と変わらねーじゃん」
「今回は俺たちだけじゃねぇ。
他校との合同合宿だ」
「へぇ、いいね。楽しそう」
「わざわざ合同合宿?
どーせ跡部の家が新しい合宿所を
建てたから感想聞きたいだけっしょ」
「大会に向けて他の奴らと
情報交換できるいい機会になるからな」
無視かよ!!!
てことは絶対図星だ
くそ金持ちめ
羨ましくなんかないんだからな
「どことやるんですか」
「都内の青学、神奈川の立海
それから大阪の四天宝寺ぐらいが妥当だな」
「大阪から呼びよせんの!?
かっわいそー…」
「うるせぇぞチビ」
「偉そうな自称キング」
「はいはい、そこ喧嘩しないの」
先に喧嘩売ってきたのは跡部ですけど!?
…まぁ滝に、ね?なんてやられたら
黙るしかないよね
滝って怒ると怖いし
知ってる?普段怒らない人が怒ると
本気の本気で怖いからね
普通に泣くしチビるよ
いやチビるのは嘘ですごめんなさい