第3章 ご機嫌ななめなアイスクリーム
「合計で3856円になります」
「ねぇ小銭持ってない?」
「いまねぇわ」
しまった大きいのしかない
うーんこういうのはちょっきりと
払いたい派なんだけど…仕方ないか
小銭重くなるのやだなぁ
「カードは使えるのか」
「コンビニも入ったことないのかよ…。
ハイテク化なめんな。超使えるわ」
「フン。おい、支払いはこれだ」
店員の前に置かれたのは
よく見るやつより高級そうなクレジットカード
え?は?なに槍でもふるの?
「小銭が無いだけで札はあるけど」
「うるせぇ黙ってろ」
「喋ることすら許されねえってか!?」
お会計はなんと跡部が済ましてくれた
払う、とごねたが聞く耳を持たない
コイツ金持ちだからまぁいっか
「跡部さん奢りあざぁぁっす!!!」
「椎ちゃん、気づいとるか?」
「ん?なにが?」
「跡部のヤツ椎ちゃんが無視するもんで
落ち込んどったんやで」
「忍足!!適当なこと抜かしてんじゃねぇ。
ただ会計が遅くて苛ついただけだ」
跡部が落ち込むねー…信じられるような
信じられないような
あ、もしかしてこれが俗に言うツンデレ?
理解理解
「ニヤニヤしてんじゃねぇぞブス」
「暴言ばっか!!他に言う事ないのか!」
「あーん?ブスにブスって言って
何が悪いんだ?」
「たとえ事実でも女の子にブスなんて
言うもんじゃありません!!」
「いや、そこはブスじゃない!って言えよ」
「否定はできないって自覚してんだよ!!」
自分の顔面偏差値なんて
痛いくらい知ってるっつーの!!!!
あかん涙が出てきた
「椎ちゃんは可愛いよ?」
「ジローぉおおおおおお!!!!」
なんて天使なの!!うちのジローちゃんは!
今日好きって言われたし
かわいいって言ってくれたし…
やっぱり結婚するべきじゃないかしら