第3章 ご機嫌ななめなアイスクリーム
「じゃあ帰りに寄っていけばいいじゃんかよ」
「ばか向日。もう閉まってんの」
ここのテニス部は強いから
練習時間もそりゃあ長い
アホ様の財力のおかげで夜間練習できるよう
ライトもばっちりだし
それはいい事だよそんなこと知ってる
だけどあそこのクレープ屋は
6時で閉まっちゃうんだよ!!!
練習が終わってから走ろうと無意味
え?じゃあ逃げればいいじゃないって?
甘いな君たち
逃げれるもんなら逃げてるよ
つーか逃げようとしたよ
だけどね…
樺地くんには敵いません
あの巨体に持ち上げられたら終了だわ
「また明日買いに行けばいいだろ」
「新発売はその日に食べてこそ価値がある!
いや、いつ食べても最高だけど」
「どっちだよ」
宍戸のツッコミは冷たい!!!
悲しくなるよプンプンだよ
…ごめん可愛くなかった黙ります
「うるせぇな。少しは我慢くらい覚えろ」
「ねぇたっきー!!帰りにコンビニ寄ろう!」
「あぁ?」
はん!跡部の言うことなんか
だーれが答えてやるか!ガン無視だガン無視!
あとで殴られようと何されようと
話を聞いてやる気なんて一切ないもんね!
「あーあ。ほんまにへそ曲げとんなぁ」
「あぁなったら椎は意地っ張りだからな」
「チッ。めんどくせぇ」
いいや、滝とコンビニ行って
スイーツ巡りするもんねー
「ごめん。今日、俺用事があるんだ」
「えぇ!?たっきーに振られた…」
「ごめんね」
そんな可愛くごめんねとか言われたら
全然いいよ!ってなっちゃうよ
たっきーずるいわ
用事があるのも仕方ないからな
「ジローちゃんはー!?」
「なになに椎ちゃん!どっか行くの?」
「コンビニ行ってスイーツ巡りしよ!」
「するする!いきたーい!」
さっすが愛しのジローちゃん!
よしじゃあこれからジローちゃんとデートでも
きめてきますかねうふふふ
練習も終わったことだし
「俺もコンビニ行きてー!」
「向日も?しゃーないなぁ」
「俺も行くぜ。腹減ったし」
「あら宍戸も?」
「じゃあ俺も行こかなー」
「変態眼鏡は家にお帰りなさい」
「なんでなん!?」
冗談、冗談…多分