第2章 きっかけ

キッドには、好きな色が2色ある。

1つ目は自身を象徴する燃えるような赤。






2つ目は、 青。



キッドは幼い時から海が好きだ。

赤とは対極の色だが、海のような深い青は、ムシャクシャした激しい感情やどうしようもできない衝動なんかも、鎮めてくれる。






そして昨日、彼女に出会ったとき、なぜか目を奪われた。





でもそれはきっと、彼女が海のようなコバルトブルーの美しい髪と瞳を持っていたからだろう。


キッドは、そう自分の心に言い聞かせた。