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Feel me?【ハリポタ長編/ドラコ夢】

第9章 ハロウィンパーティ


「カボチャスープは飲んだ?」

皇はニコニコとチェルシーに訊いた。
チェルシーの頬も緩みっぱなしだ。

「今から飲む所よ。」

「!…プロテゴ!」

皇は懐から杖を出し、呪文を唱える。
湯気のたったマグカップは皇とチェルシーを弾き、背後で割れる音と中身が飛び散る音がした。

「皇!?」

チェルシーはまだ、状況が把握出来て無かった。

「あら残念。
 カボチャスープがお好きだろうと思って、注いで差し上げ様と思ったのに。」

皇は席を立つ。
パーキンソンだった。

「…随分と命中率が低いのね。
 カップに注ぐくらい私達にだって、出来るわ。
 余計なお世話はやめて頂戴。」

チェルシーはまくし立てる。
皇はまた床を片付けながら、溜め息を吐いた。

「パーキンソン…あなたはモノを壊してばっかり。
 物の尊さを学ぶべきよ。」

「私に指図しないで頂戴!」

皇はパーキンソンの目と鼻の先まで歩いて行く。
パーキンソンは皇を睨む。

「ほら…また怒られるわ。」

皇は優しく言った。
パーキンソンは皇に平手打ちを繰り出す。
乾いた音が大広間で響く。

「皇!!」

チェルシーは叫んだ。

「…酷いこと…するのね…」

ぶたれた左頬を抑えながら、皇は静かに言った。
チェルシーは殴り返そうと席を立ったが、ハーマイオニーが必死で止める。
チェルシーがスリザリン生をぶてば、スネイプは必ず減点するだろう。

「イヴだかなんだか知らないけど…!
 あなたは【特別】ばっかり!」

「僻みに身を任せてはいけないわ。」

パーキンソンはザワッと体を震わせる。

「僻みですって…!」

「…とにかく、パーキンソン…続きは、寮でしましょう。
 先生達の視線が痛いわ。」

皇は踵を返して、元の席に戻る。
パーキンソンも踵を返し、大広間を出て行く。
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