第10章 目に映るもの　(ドラコ視点)

自分の体ではないみたいで、衝動的に動きます。
熱っぽい、と思って熱を計っても、平熱でした。
とても不思議です。

ドラコより



手紙を書き終わると、ふと思い出した。

今日は僕の事、一度だけだが彼女、ドラコと呼んだぞ。
思い出したら嬉しくて、手紙に書こうとしたが、関係ないので辞めた。

そう言えば。
今日、皇は医務室から帰って来ていない。

そう思いながら、男子寮に上がって行く。

ずっと待っていたのに。

いつも、いつも…。