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Feel me?【ハリポタ長編/ドラコ夢】

第7章 スリザリンで過ごす日常


「…ウォーカーは…」

「嘘よ…ごめんなさい…」

マルフォイは溜め息を吐いた。
そうだろうと思った。マルフォイは呟く。

「パーキンソンが嫌いか?」

「…多分…少し、苦手。」

皇は少し嘘を吐いた。
マルフォイが原因、なんて死んでも言えない。

「日本人は、消極的だな。」

「ハーフです。」

「育ちは、日本だろ。」

マルフォイに突っ込まれた。
皇は眉間に皺を寄せる。

「マルフォイ…」

「僕は、ドラコ・マルフォイ。
 ファミリーネームで呼ばれるのは…嫌なんだ。
 かと言って、いきなりファーストネームも嫌だけどな。」

マルフォイは皇を見ずに、そう言った。
心なしか、耳が熱そうに赤い。
皇はそんな事にも気付かず、咳払いをした。

「ドラコ…」

「なんだ?
 …皇…」

マルフォイは小さな声で皇の名前を呟く。
皇は思わず噴き出した。

「もしかして、照れてるの?」

皇はクスクスと愛らしく笑った。
マルフォイは、今度は皇が分かる程顔を真っ赤にして、振り返る。

「う、五月蝿いな!
 女子をファーストネームで呼んだのは…その…初めてなんだッ」

皇は、ポカンとした。
確かに、パーキンソンをパーキンソンと呼んでいた。

「え…あ、う、嘘…だよね?」

「…悪かったな、ホントの事で。」

マルフォイはフン、と鼻を鳴らし、図書室に足を進める。


皇はそこで気付く。
パーキンソンの言っていた言葉。


―ドラコは…私のモノよ―


「ドラ…コ…あの…私…あなたをみだりにファーストネームで呼べないわ…」

マルフォイは足を止め、勢いよく振り返る。

「何故だ…?」

「私達には…名前を呼べない程、壁がありすぎるの…」

家柄
パーキンソンの恋心
イコール
スリザリンでの生活

「は?何言ってるんだ?
 家柄だって、ご両親は出世なさったんだろう?
 僕の家と大して大差ないはずだ。」

「…えぇ…確かに、出世はしたわ…
 でも…」

「…理由はハッキリ言え」

マルフォイはイライラと言った表情だ。
でも、言える訳が無かった。
しはらく口ごもる皇を見て、マルフォイは溜め息を吐いた。
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