• テキストサイズ

【HQ】1年シンデレラ

第19章 お引っ越し


それを思い出させられて、自分一人で何とか出来る程に強くはない。
だからって、諦めて良い場面と、諦めちゃ駄目な場面はある。

「…誰かの、近くに住むのは駄目なんですか?」

考えるだけ考えたフリをするべく、たっぷりと間を空けて妥協案を出した。

全員が揃って首を振るものだから、許されないらしいのは分かる。

「俺なら昔っからりこの事、知ってるから安心だろー?」
「俺と一緒だと、毎日の食事の管理が出来るから楽だと思いませんか?」
「大熊さん、君はうちのタレントだよ。手は絶対に出さないから、安心して。」
「言い訳しやすいのは、俺んトコっつーの、分かってるよな?」

口々にアピールポイントを並べられても、選ぶ気にはならない。

そんな中、インターフォンの音が鳴った。

一瞬で、凍り付く空気。
誰もが、警戒をした顔で玄関の方を眺めている。

「大熊さん、出ちゃ駄目だよ。」
「…でも、知り合いだったら…。」
「じゃ、俺が出てやるよ。」
「アンタだけじゃ不安なんで、俺も行きます。」

縁下さんに止められて、迷っている内に光太郎と京治くんが玄関へ。

数分して、戻ってきた2人と、来訪者であろう人。
思ってもいなかった人物が来て、驚きで固まってしまった。
/ 243ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp